

2022
Work by Tatiana German
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研究生募集要項
About us
多治見市陶磁器意匠研究所とは?
美濃焼の魅力を世界に向けて発信し、陶磁器産業に携わる人々や陶芸家を志す若者が世界中から集まる町を目指している多治見市は、岐阜県の南東部に位置するこの地方の主要都市であると同時に、近隣の土岐市や瑞浪市とともに美濃焼という日本最大の陶磁器生産地を形成しています。日本の陶磁器生産量の約半分を占める美濃焼の地で、多治見市陶磁器意匠研究所は前身の美濃焼上絵付研究所が昭和26年(1951年)に設立されて以来、65年以上にわたってやきものに携わる人財の育成に取り組んできました。900名を越える卒業生の面々は、美濃焼業界をはじめ全国の陶磁器生産地や、さらには海外をフィールドとして、やきもののあらゆる分野で活躍しています。 多治見市陶磁器意匠研究所は、大学や短大・専修学校・各種学校とは異なる公設(多治見市立)の試験研究機関です。そのため、カリキュラムの構成は独自性が高く、加えて日本最大の陶磁器生産地と直結しているメリットを最大限に生かすことで、伝統と現代性の両面においてリアリティのある研修を受けることができます。

美濃焼上絵付研究所
多彩な技術と知識の習得
現代の美濃焼は全国各地の陶磁器生産地の中でも、とりわけ多種多様な生産技術や様式を備えた地域です。品種は洋食器・和食器・タイルを中心に、土器・陶器・炻器・磁器と幅広く、伝統的な作品から現代陶芸にいたるまで、バリエーション豊富なやきものが作られています。このような生産地は世界的に見ても他に例がなく、現代の美濃焼を象徴する特色といえるでしょう。多治見市陶磁器意匠研究所では、こうした地域性をベースにして、多彩な技術と知識を習得するための研修課程と研修設備を用意しています。

作品:五嶋穂波(令和2年度卒業制作賞)
新たな時代を切り開く創造力
やきものづくりを学ぶことについて「伝統的な技術の継承」というイメージを抱かれる方も多いでしょう。実際に現代の陶磁器の生産技術や芸術性は、過去の先人達の弛まぬ努力の積み重ねにほかなりません。多治見市陶磁器意匠研究所は、やきものの技術や知識を習得するだけではなく、それらを現代の視点であらためて見つめ直すことも大切にしています。研修課程に共通した方針は「やきものの特性を着実に踏まえかつ現代性を備えたやきもののあり方を探る」ことです。「オリジナリティーがあって、しかもやきものでしか表現できない」そんな作品を生み出す力を身につけて欲しいと考えています。
Course Outline
研修課程の3コース
デザインコースと技術コースは、どちらも2年間の研修課程です。1年目のカリキュラムは共通の実習と講義で構成され、やきもの作りの基礎的な知識と技術を学びます。その後、1年目の研修を終えた時点で、研究生の適性や希望に沿ってデザインコースあるいは技術コースのどちらかを選択します。2年目の研修では、応用制作課題と卒業制作を通して各々の進路を見据えた制作技術と創造力を養います。
セラミックスラボは、デザインコース・技術コースの上位に当たる1年間または2年間の研修課程で、やきもの作りの基礎的な知識と技術をすでに習得されている方を対象とします。また、デザインコース・技術コースを修了した方が引き続きセラミックスラボに進むこともできます。世界各地から研究テーマを持った研究生が集い、多様な価値観の中で創造する力を磨き、卒業後に国内外で活躍するための制作技術と創造力を養います。
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デザインコース[2年間]
デザインコースは、使い手の想いや時代性を考え、やきものの魅力を活かした、私たちの生活をより一層楽しくする道具としての陶磁器制作を行います。
技術コース[2年間]
技術コースは、さまざまな素材の研究や技法の実践を通して、工芸的なアプローチでそれぞれの個性や表現による新しい陶磁器制作を行います。
セラミックスラボ通常選考[1年間または2年間]
セラミックスラボは、研究生それぞれのテーマに沿って、1年間(引き続き1年を上限として延長も可能)じっくりと制作・研究を深く掘り下げながら、世界を舞台に活動するための陶磁器制作を行います。