卒業生インタビュー
Instagram :荻野由梨/youlidiye
      尾上彩/onoe_aya
      伴和憲/ba_pottery
 

vol.2 Studio SENYO(多治見市市之倉町)


  

  

 

- 陶芸工房バンクを利用された経緯を教えてください。

(荻野)意匠研究所を2017年3月に卒業し、意匠研究所の嘱託職員として働いていた時、陶芸工房バンクが始まりました。その頃ちょうど工房を探していて、この工房が良いなと思い尾上さん、伴君に声をかけました。

(伴)僕は意匠研究所を2018年3月に卒業して、今は、小泉町にあるマルイクレイアンドセラミックス株式会社で働きながら制作しています。2年生の時に先輩の荻野さんから声をかけてもらってこの工房を知りました。
 3人とも造形的な作品を作っているので、大きな窯と制作場所が近い工房を借りたいなと思っていました。尾上さんの作品がとても好きだったので、互いに刺激しあえる場所が見つかって良かったです。


(尾上)私は、2008年3月に意匠研究所の技術コースを卒業して、茨城県の笠間で仕事をしていました。仕事をしていく中で、造形的な作品をどうしてももう一度作りたくなって。当時、笠間では造形的な作品を作る作家さんが少なくて、同じような志を持つ仲間と多治見でもう一度勉強したいと思い2017年、意匠研究所のセラミックスラボに入所しました。そこで伴君や荻野さんと出会い、伴君に「今工房を探しているんだよね。」と話していて、この工房に巡り会えたという感じです。


-普段はどのような感じで、この工房で活動をされているのでしょうか?

(荻野)仕事の後に来ているので、午後6時前くらいから3時間くらい作業しています。週末は、気が向いた時に来て作業しています。手びねりで作品を作っていて、制作している時は毎日来て、とにかく1周は必ず積んでから帰るようにしています。

(尾上)私は仕事が終わり直で来て、午後5時過ぎから午後6〜7時くらいまで作業しています。基本、毎日工房には来るようにしていて、気が乗らない時は土を練るだけ練って次の日から作るとか、工夫しながら作業をしています。今は、小さな作品を手びねりで作っています。


(伴)昨年、ギャラリーヴォイスでグループ展に参加させてもらい、その時は、仕事終わりに来て1〜2時間、週5~6で工房に来て作業していました。窯は工房内にあるガス窯を借りていて、2ヶ月に1回焼成できるように制作をしています。


- Studio SENYOを利用してみての感想など教えてください。

(荻野)大家さんがとても親切なんです。作品を作り始め、いざ施釉をしようと思ったら施釉ブースもコンプレッサーもないことに気付いて。この工房は陶磁器メーカーさんの工場の一角にあるのですが、大家さんに相談したら、工場内にあるコンプレッサーからラインを引いてくださって。社員さんが作業しやすいように壁の上から通してくださって。本当に助かります。
 お家賃もとてもお値打ちにしてくださって本当に感謝しています。


( 尾上)工房を整備する際に照明はつけてくださったのですが、工場の一角なので天井が高くて少し暗くなる所があったんです。少し手元が暗いのが気になって、大家さんにその話をした数日後に、作業台にデスクライト3人分が作業台の上に置いてあって。とても有り難かったです。
 従業員の人たちもとても優しいんです。「暑くない?シャッター開けていいからね。」とか、「この水は、川の水だから飲んじゃダメよ。」とか教えてくださったりして。とてもフレンドリーなんです。

(伴)工房を整備する段階からいろいろ要望を聞いてくださって。作業台の大きさや高さなんかも僕のお願いした通りに作ってくださったんです。冬の寒い時にはストーブを貸してくださったり、展示会前で制作が佳境に入っている連休中も夜中まで窯を焚かせてくださったりと、僕たちが使いやすいようにしてくださるんです。



-みなさんの作品はどこで見ることができますか?

(荻野)グループ展とか公募展に向けてオブジェを中心に制作をしています。9月に愛知県江南市にあるギャラリー数寄でのグループ展に参加します。お近くにお越しの際にはぜひ見ていただけると嬉しいです。インスタグラムにも作品をアップしていますので、そちらの方もみていただけると嬉しいです。

        荻野由梨  タイトル:道化の形

(尾上)今は、仕事と作品制作のバランスを考えながら、サイズや作るものを工夫しています。意匠研究所にいた頃のように、集中して制作をすると仕事が疎かになってしまうと思うので、小さいものを作りながら、自分のペースを見つけていきたいなと思っています。作品はインスタグラムに上がっていますので、そちらの方でご覧いただけたらと思います。


(伴)僕はオブジェを作っていますが、グループ展を終わって今、自分の制作を少し見つめ直している所です。これからどういう方向に進めて行こうか、マケットを作りながら考えています。
 手に取ってもらえるような、花器や器も作り始めています。インスタをやっているので、そちらで僕の作品を見て欲しいです。

        
         尾上彩  タイトル:一如 

       
          伴和憲  タイトル:空隙

- 最後の質問ですが、陶芸工房バンクの良いところ、また今後利用される方へのアドバイスをお願いします。

(荻野・尾上・伴)工房を一人で見つけ出すのはとても大変で、どう探したら良いかがわからない人もいるので、とても有難い制度です。
 自分の制作スタイルに合う環境や物件を先にイメージしておいて、それに近い物件を探すと探しやすいのではないかと思います。
 窯の問題は特に重要だと思います。貸し窯でも大丈夫な人と、私たちのように工房に窯がないと不便な人もいますから。その辺は、よく考えられた方がいいと思います。

(2020年7月取材)

Studio SENYO(左から 荻野さん、伴さん、尾上さん)