卒業生インタビュー
吉田可奈顔 松本良太顔
vol.1 工房アオト(多治見市高田町)

Instagram :吉田可奈/yoshida_kana_
      松本良太/nichinichi5523


- 陶芸工房バンクを利用された経緯を教えてください。

(吉田)意匠研究所を2016年3月に卒業し、岐阜県現代陶芸美術館で働きながら、美坂町にあったシェア工房で制作をしていました。2年くらい前にその工房の閉鎖が決定し、今後どこで制作したらよいのか悩んでいました。困っていた時に、同じ職場で働いている意匠研究所の後輩から陶芸工房バンクのことを教えてもらい、すぐに意匠研究所に相談に行きました。

(松本)僕は意匠研究所を2015年3月に卒業して、一度地元の奈良県で就職したのですが、仕事を辞めようと思ったタイミングで吉田さんからシェア工房の話を聞きました。制作場所があるなら、もう一度多治見に戻って仕事をしようと決めました。今は、笠原町にある杉浦製陶所で働きながら制作しています。

 

-普段はどのような感じで、この工房で活動をされているのでしょうか?

(吉田)仕事がある日は、終業後にご飯を食べてから2時間くらい作業しています。お休みの日は、朝起きれたら10時くらいから夕方6時くらいまで、お弁当を持ってきて作業するような感じですね。
 実は家にも1部屋制作するスペースはあるのですが、工房に来た方が制作にメリハリができて良いですね。今は、ロクロや手びねりで器を中心に制作しています。小さな窯もあるので、釉薬のテストピースくらいは焼けるかな。素焼き・本焼きは市内の貸し窯を借りて焼いています。

(松本)仕事がある日はあまり工房には来れません。週末がお休みなので、昼前に来て夕方まで作業して、お腹が減ったら帰る感じです。最近は、型の仕事をしていて、鋳込みとか型起しの器などを作っています。


- 工房アオトを利用してみての感想など教えてください。

(松本)以前使用していたシェア工房は、作業して終わったら帰るだけという感じでした。
 工房アオトは高田という産地の中にあるので、製陶所が周囲にあって、工場の音、人の声が聞こえてくるんです。
 外に出たら、高田の人たちと挨拶したり、「どんなことやってるんや?」とご近所の方々が覗きに来てくれたりして嬉しいですね。地域の人との交流があって、ここは以前に比べてとても良い環境なんです。普段は作品を制作していますが、今後は地域のお祭りなんかにもぜひ参加してみたいですね。

(吉田)工房には地元の市議会議員さんも来てくださって、お声がけいただいています。高田地区の家を紹介してもらったり。
 この工房のお隣が高田陶磁器工業協同組合なんですけど、ロクロを貸していただいたりして、本当に環境に恵まれているんですよ。時々、近所のクリーニング屋のおじちゃんとノラ猫の話をしたり。
 工房代も、以前の工房とほぼ同じで、この緑あふれる明るい工房で、集中して制作できるのでとても有難いです。
 陶芸工房バンクがなかったら、この場所で制作できてなかったと思うので、この制度は多治見で作陶を続けたい私たちにはとても良い制度だと思います。


-お二人の作品はどこで見ることができますか?

(吉田)クラフトフェアやギャラリーで見ていただくことができます。6月23日から7月12日まで、奈良蔦屋書店でグループ展に参加しています。また同じ奈良県になるのですが、11月22日、23日に「奈良・大和郡山 現代工芸フェア ちんゆいそだてぐさ2020」にも出品します。お近くの方は、見に来ていただきお声がけいただけると嬉しいです。あと、インスタグラムでも作品掲載をしていますので、こちらもご覧ください。

(松本)吉田さんと同じく11月に「奈良・大和郡山 現代工芸フェア ちんゆいそだてぐさ2020」に出品予定です。ぜひ、見にいらしてください。インスタグラムの方も、よろしくお願いします。

    吉田可奈  タイトル:ヒトガタのフタモノ 

        松本良太  タイトル:にんぎょう 

工房アオト(左:吉田さん 右:松本さん)

- 最後の質問ですが、陶芸工房バンクの良いところ、また今後利用される方へのアドバイスをお願いします。

(吉田・松本)先ほども話しましたが、陶芸工房バンクがなかったら「工房アオト」には来ていないと思うので、多治見でやきものを続けたいと思っている若い人には、とても有難い制度だと思います。
 意匠研究所の卒業生をはじめ、多治見でやきものを勉強した後もアパートの一室を使って制作を続けている人もいると思います。そういう人たちにぜひこの制度を利用して、自分に合う工房を見つけて欲しいですね。多治見で制作を続けたい人は必見です。
 私たちは、まだ1年半しかここにいませんが、それぞれが出会った工房で、できるだけ腰を据えて、地域の人たちと交流しながら制作を続けてほしいと思います。

(2020年6月取材)