(長屋)私は、大学でデザイン科だったんですが、最後まで自分の手でものを作りたくて、職人になりたいと思っていました。ishoken に入るまでやきものは全くの未経験でした。本当にやきものとは接点がなくて思い返してみてもこれだということがないんです。ただ、もしかしたら大学の時に自動車とかバイクとかのクレイモデルで土に触れていたのが楽しかったのでそこが今に繋がっているのかもしれないです。
□土井さんはishoken に入所した理由は何ですか?
(土井)高校でも大学でもオブジェを作っていて、陶芸が本当に面白かったんです。ただ美大の時に将来どうやって食べていくのかを考えてもなかなかイメージがわかなかったんです。ちょうどそんな時に色々なishoken 出身の作家さんに会う機会がありました。みなさん作家で活動していて、いったいishoken はどうなっているんだろうと思ったんです。それでishoken に行こうと思いました。
□ishoken 時代はどうでしたか?
(長屋)やきものは全くの未経験で入ったので、最初は全然できなかったです。作ることは2年生になって少しできるようになり、そこから少しずつ楽しくなりました。ただやきもののことを知れば知るほど、大きすぎてわからなくなった部分もあって。特に粘土の特性というか、ぐちゃぐちゃな部分で作る人とか、本当に色々なことをしている人が周りにいてどれもかっこよくて。自分が何をしたいかわからなくりそうになったこともあったんですが、ただわからなくなったおかげで逆にデザインをしてきた自分の原点に戻ることが出来たような気もします。それに色々な同期の仲間ができて、特にとんでもなくデザインのできる同期がいた影響は大きいです。
(土井)卒業してからも先輩後輩の縦のつながりがあったことがとても助かりました。色々助けていただきましたし、色々な情報をもらえたことも大きいです。
(長屋)先輩との縦の繋がりもそうですし、多治見の色々な人達にお世話になったことも大きいです。今の工房を使わせてもらえているのもそうです。 |